2019年10月10日号
ミクロの世界を紹介
野田名誉教授が講演

photo  細菌研究の第一人者で千葉大学名誉教授の野田公俊さんを招いての講演会が4日、南外中学校(三浦健誠校長・生徒数75人)で開催された。「ミクロの世界からのメッセージ」と題して人間の生活に密接なかかわりを持つ細菌について紹介した。
 野田さんは1951年生まれで青森県八戸市出身。「子ども達の理科離れ防止の教育講演」を全国展開しており、これまで400校、8万人を対象に講演している。毒素やO-157のベロ毒素、ピロリ菌の空胞化致死毒素など、多くの細菌毒素を無毒化する各種天然物質の研究を進めており、感染症に対する21世紀の新しい戦略として注目を集めている。

 微生物は生活に密接なかかわりを持っていると言い、イースト菌やパン酵母、乳酸菌などを例にあげた。「私の好きな納豆は稲わらや枯れ草などにいる納豆菌を活用している」と紹介した。
 人類第一号の抗生物質はペニシリン。「これは青カビから作られた」と述べ「現在、病院では約200種類の抗生物質が使われている。抗がん剤も抗白血剤も微生物から作られており、微生物がいないと最先端医療が成り立たないといっても過言ではない」と話した。
 細菌の大きさは平均が1oの1000分の1である1ミクロン。O-157を人間と同じ大きさまで拡大すると日本列島と同じ大きさぐらいになる。O-157は75℃で1分間加熱すると死滅する。この覚え方をO-157を逆から読んで「75℃1分でOK」と教えた。
 世界で1年間に微生物が引き起こす感染症で約2000万人が亡くなっている。大都市東京の人口の約2倍に相当する。過去にはみられなかった「新興感染症」(エボラ出血熱など)や、一旦は封じ込めたかにみえたものの再び流行をみせている「再興感染症」(結核など)、それに抗菌薬(抗生物質)が効かない「薬剤耐性菌」があることも紹介した。
 「これらの微生物は常に私たちの住む世界に様々なメッセージを送っている。研究してノーベル医学生理学賞を目指しませんか」と呼び掛けた。

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※写真は
「ミクロの世界について語る野田教授」
「真剣に聞き入る生徒」
詳しくは2019年10月10日(木)号をご覧下さい。
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