2022年2月15日号
伝統を絶やさずに
上桧木内の紙風船上げ

photo  100年以上の歴史を持つ伝統行事「紙風船上げ」が10日、仙北市西木町上桧木内の紙風船館前広場で行われた。
 市の無形民俗文化財に指定されている「紙風船上げ」は、灯火を灯した武者絵や願いが描かれた巨大な紙風船を真冬の夜空に舞い上げる。その幻想的な光景を見ようと例年は大勢の見学者や観光客で賑わいをみせる。
 今年は昨年度に続き、新型コロナウイルス感染症の拡大で観光行事としては中止したが、伝承を守り受け継いでいこうと上桧木内紙風船上げ保存委員会(阿部明雄会長)が中心となり、地元の7集落が五穀豊穣や無病息災を願って12個の紙風船を上げた。
 午後6時からの神事で地域の安全や疫病退散を祈願。その後、集落ごとに高さ約6bの紙風船に熱風を送り膨らませ、空気の入り口部分である最下部に取り付けた布玉に点火すると、七福神や無病息災、「コロナに負けるな」などの文字が描かれた紙風船が夜空に向かってゆっくりと上昇していった。
 このほかにも市出身の美大卒アーティスト齋藤瑠璃子さんが手掛けた椎茸の形をした紙風船や、5つの色を使用した鮮やかな作品など工夫を凝らしたユニークな紙風船が打ち上げられた。
 7集落の一つである三共集落の阿部康裕さん(49)は「コロナの影響で賑わいがないのは寂しいが、無事に上げることができてよかった」と安堵の表情をみせた。
 打ちあがっていく紙風船を眺めていた阿部会長は「雪寄せなど豪雪地帯ならではの冬の一苦労がある中で、集落ごとに集まって、持ち寄った漬物とかを食べながら紙風船を作り上げる。それをみんなが毎年楽しみながら行っている。観光行事として開催できないのは確かに残念だが、少数でも集落のみんなと一緒に上げ続けていきたい」と語った。

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※写真は
地域の安全などを祈願した神事が執り行われた
夜空に舞い上がる紙風船
集落ごとに打ち上げを行う
ユニークな形の紙風船に釘付けの住民ら
熱風を送り込み空に上げる準備をする


詳しくは2022年2月15日(火)号をご覧下さい。
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