2023年8月10日号 |
ネコも人もハッピーに
ネコの防災教室
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大仙保健所と県獣医師会仙北支部共催の「やさしく学ぶネコちゃんの防災〜ネコと暮らす3つのHappy〜」が5日、大仙保健所で開かれた。大仙市や秋田市から親子連れなど6人が参加。ネコと人が共に幸せに暮らすための方法を学んだ。
県獣医師会仙北支部の高橋朝夫支部長はあいさつで「犬のしつけ方教室は何十年もやっているが、ネコの防災教室は県内初の試みではないかと思う。先日の大雨で秋田市方面は大変な水害に見舞われたが、雄物川などに囲まれた当地域も水害と無縁ではない。本日の学びを今後のネコとの暮らしに役立ててほしい」と述べた。
県仙北地域振興局福祉環境部環境指導課の小山真人課長によると、ペット防災の話が国内で出るようになったのは平成23年3月の東日本大震災がきっかけだった。「震災時、飼っているネコやペットを連れて避難できるかどうか考えているうちに被災した人もいた。これを機に、ペットを避難所に連れていけるようにしなくてはならないと、環境省が仕組み作りに動いた」と話した。
小山さんはスライドを使いながら、避難所の様子や、実際にネコを連れて避難する際必要となるものや心構え等について解説。避難所には動物が嫌いな人や動物のアレルギーを持つ人、乳幼児など様々な人が集まるため、ルールやマナーを守ることが必要になる、と述べた。
避難所でネコが元気に暮らすためには毎日の暮らしの中での社会化が重要とし、家族以外の人や動物、様々な音に慣らしておくなど、いろいろな環境をネコに体験させておく必要があると訴えた。
迷子にならないよう、迷子札やマイクロチップを活用するのも有効であるのに加え、避難所では1日のほとんどをケージで過ごすことになるため、普段からケージに慣らして、安心できる場所にしておくことも大切だという。
小山さんは「今回は防災というテーマで話をしたが、何も特別なことはない。ネコは自分だけでは生きていけない。人とネコがずっと仲良く暮らすために必要なことを、普段の暮らしの中から実践してほしい」と語った。
自宅で3匹のネコと暮らす大曲小学校6年の梅川琴美さん(11)は「ネコを連れて避難する時、どういうところに気をつければ良いかわかった。わかりやすくて参考になった」と話した。
※写真は
あいさつする高橋支部長
同行避難時のリュックの中身
同行避難の際に必要な物を紹介
耳を傾ける参加者
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