2024年5月9日号
自然と触れ合う
農業科学館でノルディックウォーキング

photo  県立農業科学館で4月27日、ノルディックウォーキングが開催された。大仙市や美郷町から13人が参加。7歳から90歳までの幅広い年代がともに自然と触れ合いながら山歩きを楽しんだ。
 ノルディックウォーキングは、高さ調節が可能な2本のポールを地面につきながら歩く、フィンランド発祥のスポーツ。膝や腰への負担が少なく、全身の筋肉をバランスよく使うのが特徴で、様々な年代に親しまれている。  講師を務めたのは日本ノルディックウォーキング協会公認上級インストラクターの七尾章三さん(76)。七尾さんはあいさつで「ノルディックウォーキングで使うポールは『ハリー・ポッター』でいうところの魔法の杖。慣れるとどんどん体になじみ、動物のような4足歩行が可能となる。いまは自然の植物や生物、季節の移ろいを観察しながら歩くにはとても良い季節。新緑やおしゃべりを楽しみながら、普段使っていない筋肉を動かすメリットを体感してもらえると幸い」と話した。
 七尾さんによると、ノルディックウォーキングには様々な運動効果が期待できる。通常のウォーキングは下半身中心の運動であるのに比べ、上半身運動が加わるノルディックウォーキングは全身の約90%の筋肉を使い、カロリー消費量も通常のウォーキングより20〜40l(1・2〜1・4倍)ほどアップし、体脂肪減少につながる効果も。
 山歩きを前に、参加者は同館敷地内の広場でウォーミングアップ。七尾さんの指導のもと、ポールを引きずった大股の歩きや、ポールで地面をしっかり押し出して歩く動きなどを確認し出発した。
 一行は、同館敷地内や周辺に咲く山野草、樹木を観察しながら思い思いのペースでウォーキング。途中、満開となったサトザクラやオオシマザクラを見上げて「すごいね」と目を細め、ワラビやタラの芽、コシアブラなどの山菜を見つけると「おいしそう!」。今では珍しくなったニホンタンポポの花を発見して写真に収め、茂みの奥で咲く春蘭に「可憐だね」、「甘い香りがする」など感嘆の声が上がった。
 1時間ほどかけてゴールの東屋に到着した参加者は、清々しい表情で飲み物を飲んでひと休み。遠くにのぞむ鳥海山のまだ白い頂きを指さして「きれいだねえ」などと話した。
 大曲地域から参加した80代女性は「何度か参加しているが、今回も最高だった。このコースは春でも秋でも、どの季節に歩いても良い、大好きなコース」と声を弾ませた。
 ツバキやヤマツツジの花を両手いっぱい集めて歩いた同地域の女児(9)は「お花を集めるのが楽しかった。山には知らない植物がいっぱい。お花は持ち帰って生け花にする」と語った。
 同館では春と秋にノルディックウォーキングを開催。次回は10月12日を予定している。

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※写真は
ウォーミングアップで動きを確認
講師の七尾さん
満開のサトザクラを楽しむ
道端に咲く二ホンタンポポ
新緑のトンネルが続く
コナラとミズナラの葉を観察
ゴールの東屋でひと休み


詳しくは2024年5月9日(木)号をご覧下さい。
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