2024年5月18日号
一般公開始まる 旧池田氏庭園

photo  国指定名勝「旧池田氏庭園」の一般公開が始まっている。さわやかな深緑に包まれた同園は今のこの季節、散策にも絶好の憩いスポット。今後はリュウキュウツツジやカキツバタが見頃を迎える。
 池田氏は、宮城県石巻市の齋藤家や山形県酒田市の本間家と並び、東北三大地主として知られる。現在ある庭園は、近代造園の祖と称される造園家、長岡安平の設計で大正初期に完成した。高さ、笠の長径ともに約4bの江戸型三本脚雪見灯籠は国内最大級。遠くの山並みを借景に取り入れた池泉回遊式の大庭園は、季節ごとに異なる趣を感じさせ、県内外から訪れる多くの来園者の目を楽しませてきた。
 大正11年竣工の白亜の洋館は、県内初の鉄筋コンクリート造り。外壁には白磁のタイル張りと御影石の基壇をめぐらせ、門柱はイタリアから取り寄せたとされる白色大理石を使用。ルネサンス様式を取り入れた内部は、シャンデリアのきらめきのもと、鹿鳴館など明治の洋風建築に用いられた高級壁紙、金唐革紙が各部屋を彩っている。同館は2017年、国の重要文化財に指定された。
 一般公開期間は11月17日まで。開園時間は午前9時から午後4時(最終入場は3時半)。月曜休園(祝日の場合は翌日)。
 入園料は300円(高校生以下無料)。年間パスポート(期間中有効)700円。
 18日から6月2日まで、庭園内の無料ガイドツアー(@午前10時〜A午後1時半〜、洋館見学は1階のみ)と「旧池田家住宅洋館」全館ガイドツアー(@午前11時〜A午後1時半〜、入館料200円)も実施する。全館ガイドツアーは定員各回10人。見学日の3日前までに申込が必要だが、定員未満の場合は当日予約も可。
 また6月1日は庭園を無料開園する。  問い合わせは、文化財課=平日(電話0187・63・8972)または大仙市観光情報センター=土・日、祝日(電話0187・86・0888)。

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※写真は
雪見灯籠と洋館
杉林に広がるシャガの群生
深緑が見頃の庭園
金唐革紙が使われた洋館内部
懸魚に彫られた縁起物の「亀彫刻」


詳しくは2024年5月18日(土)号をご覧下さい。
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