2024年6月4日号
浅野裕子さんが優勝
秋田おばこ節全国大会

photo  大仙市・秋田おばこ節全国大会実行委員会主催の第33回「秋田おばこ節全国大会」が2日、大曲市民会館・大ホールで開催された。大賞、熟年、年少の部あわせて85人が出場し、自慢ののどを競い合った。大賞の部では愛知県名古屋市の浅野裕子さん(50)が優勝した。
 「おばアーこナー 何んぼになる 此の年 暮らせば 十と七つ」で知られる「秋田おばこ節」は、民謡王国・秋田を語る上で最も重要な唄。大会は「秋田おばこ節」の正しい伝承と普及を図り、民謡を通じて地域文化の振興と地域活性化につなげようと毎年開かれている。
 大賞の部(年齢制限なし)は41人、熟年の部(75歳以上)33人、年少の部(中学生以下)には11人が出場。大賞の部では上位20人が予選を通過し、午後から行われた決勝でハイレベルな歌合戦を繰り広げた。
 公益財団法人日本民謡協会理事の佐々木實さんを審査員長に、県民謡協会理事長の梅若梅祥さん、同上席師匠の二代目浅野梅若さんの3人が審査員を務めた。
 大賞の部で優勝に輝いた浅野さんには、優勝旗や内閣総理大臣杯などが贈られた。優勝旗を手に浅野さんが再度「おばこ節」を披露すると、会場から大きな拍手が起こった。
 浅野さんと民謡との出逢いは3歳頃。祖母に連れられて行った民謡教室がきっかけだった。8年ほど前に大仙市出身の民謡歌手、千葉美子さんが名古屋市で教室を開いていると聞き、小さい時からずっと好きで聞いていた千葉先生から学びたいと、門戸を叩いた。それを契機に秋田民謡を歌うように。
 「千葉先生は私の個性や持っているものをそのまま出せばいい、といつも言って下さる。いま自分が出る声で歌いなさいと。若い世代に声で叶わない部分もあるが、歌い方や節回しで秋田おばこを表現できたらと考えながら歌った」
 秋田おばこは若い女性のイメージだが、年齢を重ねた今の自分だからこそ出せる歌い方を模索した。千葉先生への恩返しを胸にステージに立ち、初出場で見事、栄冠を手にした。
 浅野さんは「雰囲気も何もわからない状態で本当に緊張して歌った。優勝させていただき、信じられない気持ち。今後は基本に忠実に、きちんとした形で秋田民謡を学んでいきたい」と語った。
 成績は次の通り(敬称略)。
【大賞の部】
 ▽優勝=浅野裕子(愛知県名古屋市)▽準優勝=嵯峨泉稀(秋田市)▽3位=橋愛実香(秋田市)
【熟年の部】
 ▽最優秀賞=国柄ミヨ子(三種町)▽優秀賞=澁谷四郎(横手市)▽敢闘賞=仲村聖徳(大仙市)
【年少の部】
 ▽最優秀賞=佐藤茉侑(鷹巣東小2年)▽優秀賞=長谷川芽咲(大館国際情報学院中1年)、石川空青(秋田北中3年)

photo photo








※写真は
アトラクション・ステージ
歌声を響かせる浅野さん
優勝旗を手にする浅野さん


詳しくは2024年6月4日(火)号をご覧下さい。
ニュースバックナンバー



copyright (c)2005 AKITA MINPOU-SYA All Rights Reserved
このサイトに関するご意見ご感想は、minpo@camel.plala.or.jpまで