2024年8月27日号 |
鈴木優花さんに市民賞授与へ
クマ対策、整備費に566万円
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大仙市定例市議会が23日開会し、会期を9月20日までの29日間と決定。老松博行市長が市政報告を行ったほか、2024年一般会計補正予算案など36議案を上程。このうち同補正予算案1件と専決処分案など計5件を可決、承認、同意した。
市政報告で老松市長は、パリ五輪女子マラソンで6位入賞した大仙市出身の鈴木優花選手について「本県出身マラソン選手のオリンピック入賞は、男女通じて初の快挙。花の都でひときわ輝く『優花スマイル』を見せてくれた。不断の努力により『夢』を『現実』のもに変えたオリンピックでの大躍進は大仙市民の大きな誇りであり、市民に元気と感動を、そして未来を担う子ども達に勇気と希望をもらたすとともに、市のスポーツ振興に大きく貢献するもの。このたびの活動を称え、大仙市民賞を授与するとともに、ロサンゼルス・オリンピックへの出場をはじめ、さらなる高みに向けた活躍を大いに期待し、引き続き市をあげて応援していきたい」と述べた。
インバウンド拡大や「大曲の花火」の海外展開に向け、国際的な認知度の向上を図る取り組みの一つとして、「大曲の花火」実行委員会がカナダのモントリオール国際花火競技大会に初出場したことについては「目標とする金賞には届かなかったものの、花火一発一発の品質の高さが評価され銅賞を受賞するとともに、環境に配慮した取り組みが認められ特別賞も同時に受賞した。世界中の人々に日本の花火の素晴らしさを伝えるとともに大曲の花火の創造性や技術の高さを発信し、グローバル展開に向けた確かな足がかりを得ることができたと捉えている」と話した。
このほか報告では、若者チェレンジ応援プロジェクトについて現在、「若者チャレンジ応援補助金」の提案事業を募集しており、8月20日時点で、プロジェクトチャレンジに2件、ユースチャレンジに3件と、昨年度を上回る申請を受け付けている。このほか、市内でフィールドワークを行う大学生等に対する旅費等の支援や様々な分野で活躍する女性を対象に、SNSを通じたコミュニティの形成を促進する取り組みなど、様々なサポートを展開しているが、若者の考えやアイディアを幅広く聴き、ニーズに即したより効果的な支援策を検討するため、新たに「若者チャレンジモニター制度」を7月に開始しており29人が登録している。
畜産振興については7月1日、笹倉公園を会場に第18回大仙・仙北・美郷畜産共進会が開催され、大曲農業高校が飼育した肉用牛2頭を初めて出品し、いずれの牛も上位入賞を果たしている。今回の入賞は3年後に開催される第13回全国和牛能力共進会への出品に向け、確かな手ごたえになったものと考えており、県や関係団体と連携を図りながら、引き続き挑戦を後押ししていく。
令和5年度決算については、歳入において市税収入が当初見込みを大きく上回ったことや、普通交付税の追加配分があったことに加え、歳出では、少雪による除排雪経費の縮減や、国の総合経済対策により施設運営費が縮減されたことなどから、普通会計の実質収支は過去2番目となる21億7152万円の黒字。実質単年度収支についても財政調整基金の積み増しを図ったことなどにより6年連続の黒字決算となる2億7611万6000円を確保している。
主な財政指標については、速報値だが実質公債費比率は単年度比率が11・6%に改善したものの、3カ年の平均では0・4ポイント増の11・4%となる見込み。また将来負担比率は、全会計の市債残高が減少していることに加え、財政調整基金や減債基金、特定目的基金の積み増しにより、前年度から13・3ポイント減の72・4%と、大きく改善する見込み。
可決された一般会計補正予算は3028万円。クマの出没への対策として緩衝帯の整備や放任果樹の伐採に対する支援など有害鳥獣駆除対策事業費566万円、「刈和野の大綱引き」の本部としても使われる交流施設「大綱サロン」の増築するための大綱サロン管理費に1600万円など。
※写真は
市政報告する老松市長
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