2024年11月2日号 |
6人の作品を展示
美郷町で第4回所蔵品展
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美郷町合併20周年記念事業「第4回美郷町所蔵品展―小西正太郎から大川清一まで―つながるコレクション展」が町学友館で始まった。町出身の作家である小西正太郎、橋清見、渋谷重弘、藤井勉、泉谷玄作、大川清一の洋画や日本画、写真などを展示している。
初日の10月26日に行われたオープニングセレモニーで松田知己町長は「私たちは過去、現在、未来という時間の流れの中で生活しているが、全てつながりがある。今回のコレクション展の副題にある『つながる』の企画展、町20年間のキーワードでもある。人と人のつながり、場所と場所のつながり、時間のつながりで今日に至る。町としても『つながる』を意識して、これからもさまざまな分野で頑張っていきたい」とあいさつ。関係者とともにテープカットで開会を祝った。
仙南地区出身で写真家の大川さんは、原風景を追い求め、芽吹きの春から厳冬期まで季節を問わず北東北の山を撮影し続けている。今年4月に写真集「北東北山々の輝き」を出版しており、その表紙を飾った「春の白神山地」や鳥海山の山頂から日本海を見たときに映る自分が登っている鳥海山の影を撮影した「影鳥海」など8点を展示している。
泉谷さんも仙南地区出身の写真家。水や火(花火)の撮影をライフワークとしており、春の日暮れ間もない水田をモチーフにした「春宵の田園」など4点を飾っている。
藤井さんも仙南地区出身。藤井作品の少女のモデルは自身の3人の娘達。「霜柱の頃に」は三女がモデルとなっている。妻が手作りで縫い上げた衣服をまとった娘の細密で洗練された描写からは父親からの愛情が感じられる。明暗や髪の毛の一本一本にいたる質感まで自然に描かれている。6点を展示した。
秋田県立美術館長でもある六郷地区出身の渋谷さんは、複数の異なる素材を組み合わせて表現する「ミクストメディア」という技法で描きあげる画家。秋田美術作家協会展や青木繁記念大賞展、秋田現代美術展出展の作品名「Memorial25―A」、「描法―併置T」、「描法―併置U」など7点を飾った。
橋さんは千畑地区出身で、花鳥をテーマにくり返される季節の移ろいと自然の神秘をかもす画家。「山青む」は県道角館六郷線の千畑地区にある鞠子川橋から見た真昼岳に心を打たれ描くことを決意した作品。故郷の風景を作品にしたのはこれがはじめてといわれている。6点を展示した。
小西さんは六郷地区の生まれで、秋田県の洋画家の草分けといわれている。女性の美を見つめて描く裸婦画を得意としており、「横たへる裸婦」など30点を展示した。美校時代の作品や帰国中の作品も初公開されている。
会期は12月1日まで。開館時間は午前9時から午後5時(入館は4時半まで)。休館日は毎週月曜日。入館料は一般300円、高校生以下は無料。
問い合わせは、学友館(0187・84・4040)。
※写真は
6人の作家の作品が並ぶ会場
渋谷さんの作品
大川さんの作品
小西さんの作品
藤井さんの作品
橋さんの作品
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