2025年3月18日号
元気に戻って来てね
福部内川でサケの稚魚放流

photo  「がんばれよ」、「元気でね」。子どもたちの願いをのせて、3万尾のサケの稚魚が旅立ちの時をむかえた。大曲コミュニティ会議東ブロック会(富樫良雄ブロック長)は10日、東大曲小学校裏の福部内川でサケ稚魚の放流を実施。同校4〜6年生54人が、小さな命を大海へ送り出した。
 同ブロック会では、地域の子どもたちにより良い河川環境について考えるきっかけにしてもらおうと、平成26年からサケ稚魚の放流を開始。コロナ禍による中断を経ながら、毎年この時期に実施している。
 放流を前に、富樫ブロック長は「今年は大仙市誕生20周年という記念の年であり、同時に鮭ふ化放流事業130年という節目の年でもある。このような記念の年に、皆さんにお手伝いいただけて大変ありがたい」とあいさつ。続いて大仙市農林部の担当者が、サケの生態や放流方法について説明した。
 放流時はわずか5p、1g程度の稚魚は、はるか北米沿岸まで旅をしながら3〜4年かけて大きく成長し、ふるさとの川に戻ってくる。ナビゲーション装置も何も持たずに、生まれた川に戻ってくる鍵は匂い。川の水の匂いを手がかりに帰ってくるという。
 担当者は「川にゴミなどが捨てられていると匂いが変わり、サケが戻って来られなくなる可能性がある。川の環境が変わってしまわないよう、日々の生活でゴミのポイ捨てなどしないよう心がけてほしい」と呼びかけた。
 市営水産ふ化場でふ化した稚魚をバケツに分けてもらった子どもたちは、「わくわく橋」そばの土手に設けたスロープから、川へと放流。「元気で戻ってくるんだよ」、「バイバイ」と声をかけて、バケツいっぱいの稚魚を川に送り出した。
 4年生の久米川愛花さんは「稚魚は小さくて、元気いっぱい動いていた。遠くへ行っても、大きくなって元気に戻ってきてほしい」、6年生の湯田愛華さんは「遠くアメリカの方まで泳いでいくと聞いて驚いた。きれいな川を守るために、ゴミが落ちているのを見つけたらすぐに拾うようにしたい」と話した。

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※写真は
稚魚を放流する児童
あいさつする富樫ブロック長
わくわく橋から旅立ちを見守る
旅立つ稚魚へ「がんばれよ」


詳しくは2025年3月18日(火)号をご覧下さい。
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