2025年5月1日号 |
油断は命取り
大曲中で体験型交通安全教室
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大仙警察署はこのほど、大曲中学校(栗谷川学校長・全校生徒数688人)で体験型交通安全教室を開いた。全校生徒が身近な交通手段である自転車の安全な乗り方や注意点について理解を深めた。
はじめにヘルメットの重要性について学んだ。署員がヘルメットに豆腐を入れて地面に落とすという実験を通して、ヘルメットの重要性について学習。頭を守る上でヘルメットが有効であることを確かめ、署員からは「通学以外ではなかなかヘルメットを被っていないかもしれない。しかし、命は一つしかない。ぜひヘルメットを着用して自転車に乗ってもらいたい」と呼びかけた。
起こりやすい車と自転車の交通事故の事例の再現を見学した後、車の死角についても学んだ。代表生徒が実際に車両に乗り込んで、運転席からルームミラーとドアミラーでどのくらい見えるか、見えないかを確認。「運転手も悪い意味の慣れで、人はいないだろうと判断して左折したり、車を運転してしまうので交通事故が起きてしまう」と注意を促した。車の制動距離についても学んだ。
衝突実験では、ダミー人形が乗った自転車を用意。車両が突っ込むと「ドン」という鈍い音とともに人形が引きずられる「ギー」という音が響いた。署員からは「毎日、事故が起きている。5分前まで仲良く話していた友達が一瞬で死んでしまってはもう話ができない。友達も家族も悲しむ。油断は命取り。本当に気をつけてもらいたい」と話した。
さらに「あなた達が乗っている自転車の前に飛び出して来た子どもを轢いてしまったらどうしますか。今までは車とぶつかったら被害者という立場だったが、自転車で子どもを轢いてしまったらあなた達が加害者になる。学生という言い訳は通じない。刑法で責任を取らないといけない年齢。ルールをしっかりと守ってもらいたい」と訴え、「あなた達から車はよく見えるが、車からあなた達は見えない。わき見しているドライバーもいるし、考え事をしている運転手もいる。その人たちの前に自転車が優先だからと言って轢かれることのないように。自分の命は自分で守ってください」と念を押した。
3年生の伊藤孝晃さんは「改めて事故の危険性を知ることが出来た。衝突実験は衝撃的だったし、ヘルメットの重要性も学ぶことができた。いい教訓になったので、これからも事故に気をつけたい」と話した。
※写真は
事故の起きやすい事例を紹介
ヘルメットの重要性について話す
衝撃の衝突実験
車の制動距離を確認
車の死角について学ぶ
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