2025年7月5日号
3艘の舟に願い託す
大曲小の鹿島流し

photo  大曲小学校(藤原秀一校長・全校児童726人)の伝統行事「鹿島流し」が6月27日、丸子川で行われ、児童らの願いを乗せた3艘の舟が、3年生112人と保護者らに見送られながら旅立った。
 同校の鹿島流しは、子ども達の健やかな成長や五穀豊穣、悪霊退散、家内安全などを願い行われる行事。「鹿島様」の愛称で親しまれ、1964年から3年生が受け継いでおり、今年で62回目を迎えた。
 3年生の児童と保護者が中心となりピンクや黄色、青の紙花で飾った3艘の舟を制作。それぞれ「ゆめ号」、「きぼう号」、「なないろ号」と名付けられた舟には、全校児童が縦割り活動で班ごとにつくった武者人形約170体と、夢や願い事の書かれた5色の短冊が取り付けられた。
 同校体育館で行われた「出で立ちの式」では、児童らによって担がれた3艘の舟が入場。渡航の安全を願ったほか「僕の願い事は皆で仲良く暮らせますように」、「私の夢は世界中の病気の人を直せる医者になることです。そのために国語の漢字やこれから始まる算数の掛け算を頑張ります」、「僕の夢は研究員になることです。そのために勉強を一生懸命頑張っています。将来はみんなの健康を守る研究をして世界中の人を笑顔にしたいです」、「僕の夢はとても強いキックボクサーになることです。倒されても何度でも立ち上がるような試合をして人々に勇気を与えたいです」、「私の夢は看護師になることです。友達に優しく声をかけたり、普段の勉強を頑張っている。看護師になれるように応援お願いします」などと夢を発表した。
 最後に藤原校長は「この3艘の舟に全校児童726人の夢と願いを乗せてお送りします。『きっとできる笑顔のために』を声に出しながら力を合わせて『こころひらいてゆめをそだてる』素敵な大曲小学校を作るために努力する。子ども達と家族、本校にかかわる地域のみなさんが、これからも健康で幸せな生活ができるよう見守ってください」と祈りの言葉を述べた。
 全校児童の声援を受けて出発した鹿島舟は、3年生と保護者に引かれて市内本通りを北上。諏訪神社でお祓いを受けた後、丸子川を目指した。
 川に到着した舟は保護者の手によって一艘ずつ川に浮かべられた。子ども達は土手の上から「がんばれ、がんばれ、鹿島様」と声援を送り、手に持ったうちわを振りながら鹿島音頭を歌って旅立つ舟を見送った。
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※写真は
体育館に入場する鹿島舟
児童制作の鹿島人形
市内を練り歩く
鹿島音頭を披露する3年生
川に流された鹿島舟


詳しくは2025年7月5日(土)号をご覧下さい。
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