2025年7月24日号
ボードゲームで環境学ぶ
仙北中学校で出前授業

photo  仙北中学校で8日、秋田中央高校躍進探究部によるプラスチックごみに関する出前授業が開かれた。3年生50人が躍進探究部オリジナルのボードゲームを楽しみながらプラスチックごみへの理解を深めた。
 躍進探究部は、プラスチックごみに関する環境学習教材としてカードゲームを開発。これを持ち込み、中学生に環境問題について考えてもらった。
 プレイヤーは企業、市民、環境NGOなどの「役職カード」を引き、「予算(紙のお金)」を受け取る。サイコロを振って○、△、□のマスを進む。○では「レジ袋禁止」などごみ削減への施策が書かされたカードを引き、手持ちの予算を使って施策を実行していく。△マスでは異常気象、災害などが発生する「イベントカード」を引く。削減効果や予算に変動が生じる。□マスではどちらのカードを引いてもよい。
 生徒たちはゲームを通して、どのように廃棄物の量を減らすことが出来るのかを考えたほか、プラスチックごみ問題の認識を高めた。
 授業では躍進探究部の部員から「マイクロプラスチック・ナノプラスチックは魚などを通じて人間の体に入り、健康に害を及ぼす可能性がある」、「環境省によると、800万dのプラスチックが毎年海に捨てられている」などの解説もあった。
 仙北中学校出身で躍進探究部を引退している3年生の後藤遊乃さんも特別に来校した。後藤さんは「これからも環境問題はどんどん深刻になると思う。家庭でもできることはあると思うので、環境問題について学んだことを少しでも活かしてもらいたい。社会の一員である仙北中学校の生徒のこれからの活躍に期待したい」と話した。
 仙北中学校3年の冨岡俊佑さんは「ボードゲームを通して楽しく環境問題について学ぶことができた。捨てるはずの服をぞうきんとして使ったり、ポイ捨てされているごみを拾うなど、小さなことから取り組んでいきたい」と語った。
 出前授業は昨年、大曲南中学校でも実施。当時の校長で現在は一般社団法人あきた地球環境会議理事、東北地方ESD活動支援センター地域コーディネーター、全国地球温暖化活動防止活動支援センター気候変動教育モデルづくり事業コーディネーターの島田智さんがこの取り組みを市内に広げようと、仙北中学校に提案したことがきっかけで開催された。


※写真は
躍進探究部による出前授業
中学生にメッセージを送る後藤さん
ボードゲームを楽しむ生徒達
ゲームを見守る
躍進探究部が開発したボードゲームのカード


詳しくは2025年7月24日(木)号をご覧下さい。
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