2025年7月31日号 |
農作物に影響か
雄物川水系、渇水の懸念
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国や県、県南の自治体などでつくる「雄物川水系渇水情報連絡会」は6月以降の少雨により玉川ダムなどの雄物川水系の流量が低下し、渇水の懸念があるとして「渇水対策支部」を立ち上げた。今後も少雨傾向が予測され、河川流量の低下の長期化や玉川水系ダム群(玉川ダム、鎧畑ダム、田沢湖、夏瀬ダム、神代ダム)をはじめとする雄物川水系のダムの貯水率も低下していくことが想定されることから、25日には渇水に備え、今後の気象、雄物川の流況や各ダム等の貯水状況、取水状況などについて情報共有を図り、合理的な水利用の方策について第3回雄物川水系渇水情報連絡会(臨時会)を開き話し合った。
雄物川水系の流量は、雄物川や玉川、皆瀬川、成瀬川の主要観測地点の多くが過去5年の平均流量を下回っている状況で、今後もまとまった雨が降りにくい天候が予想されている。
例年に比べ高温で雨が少ないことは農作物にも影響が出始めている。JA秋田おばこ営農企画課によると、稲作について「山間地や中山間地域では、ため池の水がすでになくなっている状況。気温が高いと生育も前進していくため管内の出穂日は平年8月3日だが、今年は早く田植えをしたところではすでに先週から穂が出始めている。暑すぎると米の粒のつまりが悪く白く濁った米になる。米の段階でひび割れがおき品質も落ちる」と話した。
秋田河川国道事務所・湯沢河川国道事務所では7月18日より渇水対策支部を設置し、ダムより水を放水するなどの対応を行い、節水啓発のチラシを作成し節水への協力を呼び掛けている。また、雄物川水系渇水情報連絡会では以下のURLで最新の雄物川の渇水状況情報を開示している。
https://www.thr.mlit.go.jp/yuzawa/01_kawa/kassui/kassui.html
※写真は
雄物川の流量も減る
干からびた田んぼ
川岸の土も干上がりひび割れ
流量が減る横手川
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