| 2025年10月28日号 |
正しい散歩でリーダーに
犬のしつけ方教室
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「どうしたらうちの子、もっと良い子になれる?」―その答えの一つは、日々の散歩に。
犬の習性を理解して効果的にしつける方法を学ぶ「犬のしつけ方教室」がこのほど、大仙市飯田の大曲西道路高架下運動広場で開かれた。大仙市内外から7組8頭の犬と飼い主が参加。しつけの基本「リーダーウォーク」を学んだ。
講師を務めたのは、秋田市でドッグトレーニングおよびドッグホテル「K-9 HOUSE」を運営する三井規さん。モデル犬のジャーマンシェパード、ハニー(4歳・メス)を伴い、実地訓練を行った。
訓練に先立ち、三井さんは犬の本能や習性について解説。様々な犬種に改良されてきた犬だが、姿かたちは変わっても、祖先のオオカミから受け継いだ習性は今も残る。
しつけに関わる本能でとくに重要なのが「権勢本能」と「服従本能」。服従本能が発達した犬は従順で飼いやすい一方、権勢本能と呼ばれる、群れのボスになりたい本能が強まると諸々の問題行動を引き起こし、扱いが大変になると警鐘を鳴らした。
「犬は一緒に暮らす家族の順位付けを行い、自分より格下の人間の言うことは聞かない」と三井さん。「訓練で覚えたことも、人と犬の順位付けが間違っていると、肝心なときに言うことを聞かない。今日学ぶリーダーウォークは、飼い主が上という順位付けをしっかり教えるしつけの一つ。ぜひマスターしていただきたい」と呼びかけた。
実際のリーダーウォークに挑戦する前に、まずはハニーがお手本を披露。リードを持つスタッフの動きに影のように寄り添い、参加者の前を悠々と往復した。
続いて参加者も愛犬とリーダーウォークに挑戦。意気揚々としっぽを上げた愛犬が飼い主の先に立って歩き出すと、すかさず三井さんが「人が犬の後についていかない」とぴしゃり。歩きたくないと抵抗する犬や、興奮して飼い主の足に飛びかかり、前に進めない犬など、様々なケースに応じて三井さんが対処法を助言した。
参加者は、おやつを使ったり、効果的な声かけや指示出しを行いながら、根気強くリーダーとしての振る舞いを学んだ。
三井さんは「些細なことの積み重ねで、犬は自分が上だと勘違いしてしまう。正しい歩き方、散歩の仕方で飼い主さんがリーダーシップを取り、主導権を握って接することが大事」とエールを送った。
※写真は
8頭が参加
講師の三井さん
リーダーウォークを披露するモデル犬のハニー
リーダーウォークに挑戦する参加者
「やりたくないよ」と尻込みする犬も
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