| 2025年11月22日号 |
「地域の宝」語れる人に
大仙市観光ガイド育成講座スタート
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大仙市観光物産協会(鈴木直樹代表理事)は、地域の観光資源を掘り起こし、その魅力を伝える人材を育てる「観光ガイド育成講座」を開講した。大曲中通町のペアーレ大仙で15日に開かれた第1回には、市内外から約15人が参加。「大曲の花火」の歴史や相手に伝わる話し方を学び、3年後に控えた「大曲の花火」100回大会にむけ機運を高めた。
同講座は2026年1月までの全10回。「観光基礎コース」と「英語コミュニケーションコース」の2コースを設け、花火や伝統行事、史跡など地域資源を深く学びながら、観光客との会話や案内の実践力も身につける。
第1回の講師は、花火研究家の小西亨一郎さんとFMはなびの福原尚虎放送局長。小西さんは「大曲の花火」の歩みを、花火愛あふれる語りで紹介した。
明治43年に「奥州六県煙火共進会」として始まり、進化を遂げながら日本最高峰の競技大会へと成長した「大曲の花火」。
受講者はその歴史に熱心に耳を傾け、「大曲の花火」が周辺地域や近隣県にもたらす経済効果の大きさに感嘆の声を上げた。
「2028年の100回大会はものすごい大会になる。皆さんもトップランナーとして関わり、大活躍してもらいたい。カウントダウンしながら、今から一緒に盛り上げていきましょう」。小西さんの呼びかけに、受講者は大きくうなずいた。
続いて福原さんが「パーソナリティートーク講座」を展開。個性を活かしながら相手の心に届く話し方のコツを伝授した。
南外地域から参加した女性は「日本酒や伝統工芸品を海外にPRする仕事をしているが、県外や海外からのお客様は角館や田沢湖に行ってしまうことが多かった。この講座で大仙市の魅力を学び、多くの人に伝えていきたい」と意欲を見せた。
同協会の冨樫真司事務局長は「観光ガイドが地域の埋もれた魅力を解説することで、高い付加価値が生まれる」と講座の意義を強調。「当協会が多くの関係者をつなぐ橋渡し役を担いながら、活力ある地域づくりを進めていきたい」と語った。
花火や豊かな自然、歴史、食文化―大仙市の多彩な魅力を知り、心をこめて語れる観光ガイドは、新たな観光振興の鍵となりそうだ。
※写真は
「大曲の花火」について詳しく学ぶ
講師の小西さん
貴重な資料とともに解説
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